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北欧の経験から近代主義へ
アアルトの近代性は抽象的な幾何からではなく、フィンランドの気候、森、湖、工芸、公共制度から立ち上がる。初期には古典主義や民族ロマン主義の影響も見えるが、パイミオのサナトリウムでは、白い量塊、水平窓、機能分化を、身体のための設計へと変換した。
そのため彼の建築は、同時代の機械的な近代主義とは異なる。工業化や標準化を受け入れながらも、建築を冷たい技術図式にはしない。把手、椅子、照明、壁の反射、病室の天井色、手すりの触感までが、人が呼吸し、待ち、癒やされ、語り合う環境として扱われる。



